公開日:2025年3月25日
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昨今、気候変動が及ぼす課題は増え続けています。
それに対応するため、ISOマネジメントシステム規格が改訂され、組織が追加で考慮すべき要求事項も発行されました。
本記事では、これまでの要求事項からの変更点や既存の認証登録に対する影響、認証機関の審査でチェックされるポイントを解説していきます。
1. ISOマネジメントシステム規格の追補版が発行
1-1. 追補版が発行された背景
1-2. これまでの要求事項からの変更点
2. 追補版が認証登録組織に及ぼす影響とは
2-1. 気候変動への配慮とは具体的に何を行えばいい?
3. 気候変動への配慮について審査でチェックされるポイントとは?
4. 気候変動の追補版に関するよくある質問
4-1. 登録証の更新は必要?
4-2. ISOマネジメントシステム規格が改訂されたことによる移行審査はある?
4-3. 要求事項の追加はいつまでに対応しなければいけない?
4-4. 自社に気候変動に関連する課題がない場合はどうなる?
4-5. 気候変動についてはいつから審査でチェックされる?
ISOは、2024年2月23日に、既存のISOマネジメントシステム規格に気候変動への配慮に関する追補版を発行しました。
追補版が適用されたISOマネジメントシステム規格は、ISO9001、ISO14001、ISO/IEC27001、ISO45001を含む、全31規格です。
組織はマネジメントシステムの構築や運用において、気候変動が自社に関連する課題かどうかを評価し、必要に応じて対応策を講じることが求められています。
追補版が発行された背景には、ISOが2021年に「ロンドン宣言」を採択し、気候変動への対応をISOマネジメントシステム規格に組み込むことを表明したことにあります。
そもそも、気候変動とは、気温および気象パターンの長期的な変化のことです。
人間活動で生じる温室効果ガスなどによって地球温暖化が進み、深刻な干ばつ、水不足、大規模火災、海面上昇、洪水、極地の氷の融解、壊滅的な暴風雨、生物多様性の減少などの影響が出ています。
気候変動は組織に対しても、災害によって停電や断水、従業員の労働環境の変化、サプライチェーンや物流の断絶などの影響をもたらしています。
気候変動への対策は、組織が持続的に成長し将来にわたって存続するために、避けて通れない重要な課題であることから、ISOマネジメントシステム規格の追補改訂に至りました。
今回発行された追補版の内容は、すべてのISOマネジメントシステム規格で共通して、以下のとおりです。
4.1 この細分箇条の後に,次の文を追加する:
組織は,気候変動が関連する課題かどうかを決定しなければならない。
4.2 この細分箇条の後に,次の注記を追加する:
注記 関連する利害関係者は,気候変動に関する要求事項をもつ可能性がある。
この追補版を規格要求事項に反映すると、箇条4.1および箇条4.2は以下のとおりになります。
4 組織の状況
4.1 組織及びその状況の理解
組織は,組織の目的に関連し,かつ,その○○マネジメントシステムの意図した成果を達成する組織の能力に影響を与える,外部及び内部の課題を決定しなければならない。
(追加) 組織は,気候変動が関連する課題かどうかを決定しなければならない。
4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
組織は,次の事項を決定しなければならない:
(追加) 注記 関連する利害関係者は,気候変動に関する要求事項をもつ可能性がある。
このように要求事項に追記されましたが、箇条4.1および箇条4.2の要求事項の全体的な意図に変更はありません。
箇条4.1および箇条4.2では、組織がマネジメントシステムの有効性に影響を与えうるすべての外部および内部の課題や利害関係者のニーズを考慮することが要求されており、その中には気候変動の課題もすでに含まれています。
それをより明確に示すものであるため、大きくマネジメントシステムの見直しをする必要はなく、現在の認証の有効性に大きな影響はないとされています。
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✔check! 組織への影響例
「箇条4.1 組織の状況の理解」や「箇条4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解」に、気候変動対応を含めることが求められる
単なる環境管理ではなく、経営レベルでの気候変動対応が求められる
ISO認証審査で気候変動に関する観点が追加になるため、対応が必要になる
サプライチェーン全体での気候変動対策が求められるため、取引先やサプライヤーなどにも影響が出る
環境に関連した規格であるISO14001だけではなく、ISO9001・ISO/IEC27001・ISO45001などすべてのISOマネジメントシステム規格の認証登録組織にこのような影響が及びます。
気候変動が組織のマネジメントシステムにとって関連する課題であると決定した場合、具体的にどのような取り組みを行えばいいのでしょうか。
ここでは6つの視点から取り組み例をご紹介します。
✔check! 気候変動への取り組み例
①リスクアセスメントの強化
②外部および内部環境の分析手法の見直し
③利害関係者のニーズを明確化
④文書化・記録の見直し
⑤監査対応の強化
⑥持続可能な調達戦略の策定
組織のトップマネジメントが長期的な目標を宣言し、組織全体で意図と目的を共有することで、気候変動に対する取り組みが持続しやすくなります。
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先ほども述べたとおり、今回のISOマネジメントシステム規格追補改訂では、マネジメントシステムの構築や運用において気候変動が自社にとって関連する課題かどうかを評価し、必要に応じて対応策を講じることが求められています。
そのため、認証機関は、気候変動が組織のマネジメントシステムにとって関連する課題であるとみなされた場合には、目標や緩和活動に組み込まれているかを審査のなかで確認します。
審査で確認する事項の例は以下のとおりです。
✔check! 審査で確認する事項の例
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いいえ。
今回は気候変動に関するISOマネジメントシステム規格追補改訂のため、各規格の発行年は変わらず、登録証の更新はありません。
いいえ。
今回の気候変動に関するISOマネジメントシステム規格追補改訂では、移行審査は行いません。
今回の気候変動に関するISOマネジメントシステム規格追補改訂は、移行期間を設けず、追補版が発行された時点で有効とされています。
組織は、追加事項に関連する利害関係者のニーズ及び期待や、外部及び内部の課題を分析し、マネジメントシステムに反映する必要があるかを迅速に決定しなければなりません。
気候変動に関連する課題はないと決定しても問題はありません。
ただし、それが客観的に見ても適切な判断なのか、合理的な根拠に基づいて判断したのかを、審査で説明できるようにしなければなりません。
判断したプロセスを文書化する、定期的な見直しの仕組みを設ける、関連法規のチェックを行うなどを実施することで、審査対応もスムーズに進みます。
追補版が発行されてからすぐに認証機関が対応したため、すでに審査でのチェックは始まっています。
早めの情報収集により、追加事項に的確に対応できるようになります。
組織が気候変動への対応を実現するには、追加された要求事項を踏まえ、リスクを考慮した計画を策定し、内部監査や現場管理を通じて継続的に見直すことが大切です。
さらに、環境負荷を削減する具体的なプロセスを設定し、進捗を評価する仕組みを組織全体で共有することが重要です。
今回のISOマネジメントシステム規格の追補改訂を機会と捉え、持続可能な未来のための気候変動への取り組みを進めていきましょう。
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2023年東京スタンダード設立。エイエスアール株式会社、アームスタンダード株式会社、アフノールジャパン株式会社、QAICジャパン株式会社をグループ会社として持ち、ISO認証登録件数グループ合計5,500件以上の実績を持つ。長年の経験とノウハウを活かして、ISOをより活かすことができるお役立ち情報を発信。
記事の監修者
東京スタンダード編集部
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