労働安全衛生管理
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公開日:2024年11月5日
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ISOにおける「教育」とは、規格要求事項7.2「力量」を備えることを確実にするための手段の一つです。 本記事では、ISO規格の「教育」の考え方、具体的な実施方法や計画、さらには支援サービスを紹介してまいります。
前述したとおり、ISOにおける「教育」とは、規格要求事項7.2「力量」を備えることを確実にするための手段の一つです。当然ながら、「教育」についても要求事項7.2「力量」で定義されています。要求事項の本文では、次の4点を要求しています。弊社では、これらの要求事項の用語やマネジメントシステム規格について解説するセミナーを開催しています。ぜひご検討ください。
✔check!
a)品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性に影響を与える業務をその管理下で行う人(又は人々)に必要な力量を明確にする。
b)適切な教育、訓練又は経験に基づいてそれらの人々が力量を備えていることを確実にする。
c)該当する場合には、必ず、必要な力量を身に着けるための処置をとり、取った処置の有効性を評価する。
d)力量の証拠として、適切な文書化した情報を保持する。
これらを要約すると、「①組織の業務を行っていくうえで必要な能力を明確にし、②組織のメンバーひとりひとりがその能力を身に着け、③評価が行われる体制を整える」ことが求められています。また、「②能力を身につける」ためには、「適切な教育や訓練、経験を積んでください」とも要求しているので、従業員に対する教育や研修の仕組みを用意する必要があります。では、具体的にはどのようなことをすれば教育を実施したということになるのでしょうか?
下記のPDCAサイクルを回すことで、従業員が必要な能力を身につけるための教育を行うことができます。
P:必要な能力の特定
組織は、どの職務にどのような能力(知識、スキル、経験など)が必要かを特定し、従業員の現在の能力と求められる能力との間にギャップがある場合、そのギャップを明確にします。
D:教育と訓練
必要な能力を習得するために、従業員に対して教育や訓練を提供します。
C:評価
教育や訓練の効果を評価し、従業員が適切な力量を得たかをテストなどで確認します。
A:教育の再構築
評価の結果をもとに、行った教育の見直しを行います。
Pにおいてはそれぞれの職務ごとにスキルマップを作りギャップを診断することが有効です。
以下が、スキルマップの例です。
規格要求事項には、
【a)品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性に影響を与える業務をその管理下で行う人(又は人々)に必要な力量を明確にする。】
と表記されているため、各人の職務に必要な能力を、スキルマップのような形で可視化し、そのギャップを確認することが、必要です。
最終的には、各人が必要な能力を身につけた状態になることが目的であるため、もしかすると、現状、教育・訓練が必要ないという人もいるかもしれません。
また、規格要求事項には、
【c)該当する場合には、必ず、必要な力量を身に着けるための処置をとり、取った処置の有効性を評価する。】
と表記されており、Cにおいて教育・訓練を実施した従業員たちを正しく評価しなければいけません。実施した教育によって、職務に必要な能力が備わっているかを評価し、「力量」を担保できていることを確認しましょう。また、評価の結果、必要な能力に満たない場合、実施した教育に問題があることも考えられるため、教育の内容や方法についても再検討してみるといいでしょう。
このように、教育の対象者を評価し、その評価をもとに実施した教育そのものも評価し、改善することで、P,D,C,Aのサイクルが回り、組織に必要な力量を維持することができます。
図示すると上記のようなフローチャートになります。
また、規格要求事項では
【d)力量の証拠として、適切な文書化した情報を保持する。】
と表記されているため、力量を担保する証拠となる記録を持つ必要があります。
いかがでしたでしょうか?
ISOにおける「教育」についてはご理解いただけましたか?
正直な話、執筆者は規格要求事項について、本文だけから読み取ることは少し難しいかなといった印象でした。弊社では、これらの要求事項の用語やマネジメントシステム規格について解説するセミナーを開催しています。お困りの際はぜひご活用ください。
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2023年東京スタンダード設立。エイエスアール株式会社、アームスタンダード株式会社、アフノールジャパン株式会社、QAICジャパン株式会社をグループ会社として持ち、グループ年間審査件数5,300件以上の実績を持つ。長年の経験とノウハウを活かして、ISOをより活かすことができるお役立ち情報を発信。
記事の監修者
東京スタンダード編集部
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