公開日:2025年5月20日
内部監査でそのまま使える!無料でチェックリストを配布中
内部監査でそのまま使えるチェックリストを無料配布中!要求事項だけでなく、質問形式に内容を落とし込み、記入例や説明もあるので、初めて内部監査を実施する方にもおすすめです。
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内部監査を担当することになったけれど「何を聞けばいいのかわからない」「チェックリスト通りに聞いても、なんだか会話がかみ合わない」そんな不安や戸惑いを感じていませんか?
規格書(ISO9001:2015)では、「あらかじめ定められた間隔で内部監査を実施しなければならない(9.2)」と定められています。
一方で、規格書(ISO9001:2015)には監査の目的や基本的な流れは記載されていますが、実際の業務にどう適用するかとなると、具体的な指針が不足している場合がほとんどです。「有効な監査ができているのか?」と感じることもあるかもしれません。
この記事では、現場ですぐに使える質問例と、質問の仕方・切り口の考え方を紹介します。新任監査員の方はもちろん、長くISO業務に携わっている方の“質問力”の見直しにも役立つ内容です。
ISO内部監査の進め方や必要な文書、運用ポイントを解説。効果的な内部監査を実施するうえで必要な情報をまとめています。
内部監査は、「不備を探すためのもの」と思われがちですが、本来の目的はそれだけではありません。ISOにおける内部監査は、以下のような目的を持っています。
内部監査では「質問の内容」だけでなく、「どう質問するか」が結果を左右します。
以下のような、Yes/Noで終わらない「オープンクエスチョン」を実践することで、現場の実態や課題が浮かび上がってきます。
✔check! 質問の仕方の例
→ 改善後の質問をした際に「不適合は発生していません」と回答された場合はどうしますか?
▶ 対応例を見る
内部監査でそのまま使えるチェックリストを無料配布中!要求事項だけでなく、質問形式に内容を落とし込み、記入例や説明もあるので、初めて内部監査を実施する方にもおすすめです。
内部監査では、規格要求事項に「~しなければならない」と定められている項目に関して、確認し、運用の不備を見逃さないような質問を行う必要があります。
ここからは、ISO9001を取得している企業の内部監査でよくあるシーンを想定して、そのまま使える質問例をPDCAサイクルに基づいて紹介していきます。
(該当するISO 9001 要求事項:6.2 品質目標およびそれを達成するための計画)
(CSAT(顧客満足度スコア)、対応時間、解決率など)
(ミーティング、ダッシュボード、1on1など)
(該当するISO 9001 要求事項:10.2 不適合および是正処置)
(商品知識、提案力、コンプライアンス対応など)
(ロールプレイング、メンタリングなど)
(KPI、フィードバック、ロープレの結果など)
(該当するISO 9001 要求事項:8.6 製品・サービスのリリース、8.5.1 製品及びサービス提供の管理、8.7 不適合なアウトプットの管理)
(ロールプレイング、メンタリングなど)
(該当するISO 9001 要求事項:8.4 外部提供者の管理、8.5.1 製品及びサービス提供の管理)
(仕様書、納期、梱包条件など)
(定例会、改善提案制度など)
内部監査では、監査対象者との信頼関係やコミュニケーションが非常に重要です。
しかし、監査の進め方によっては、相手を萎縮させたり、防御的な態度を引き出してしまうこともあります。
以下に示すような「NGな質問」や「やってしまいがちな失敗例」は、内部監査の本来の目的である“実態把握と改善の機会発見”を妨げてしまう恐れがあります。
あわせて、適切な言い換え例もご紹介しますので、実際の監査の場面でぜひ参考にしてください。
NG質問 | 理由 | 言い換え例 |
---|---|---|
「マニュアル通りに行っていますよね?」 | 誘導的な質問であり、「はい」としか答えられず、実際の運用実態を把握しにくくなります。 場合によっては、マニュアルと違う運用をしていることを隠そうとする可能性も。 | 「マニュアルと異なる運用になっている点はありますか?」 「実際の運用について教えていただけますか?」 |
「これは違反じゃないですか?」 | 詰問調で相手が責められていると感じ、防御的・非協力的な態度をとってしまうことがあります。 | 「このように実施されている背景や理由を教えていただけますか?」 |
「それ、ちゃんとやってますか?」 | 相手の信頼性を疑っている印象を与え、関係性を損なうリスクがあります。 | 「この業務について、どのように対応されているかご説明いただけますか?」 「手順に沿って、どのように運用されているか確認させていただけますか?」 |
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内部監査において、質問力は非常に重要なスキルです。質問の仕方一つで、現場から得られる情報の質も量も大きく変わります。
今回紹介した質問例は、あくまで一つの参考です。現場に応じてアレンジしながら、自分なりの「聞き方」を育てていってください。
また、内部監査の質の向上には監査員の力量を高める取り組みが欠かせません。
当社では、内部監査員向けの研修サービスとしてセミナーやeラーニングの提供を行っています。これを機に自社の内部監査員のレベルアップを図ってみませんか。
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2023年東京スタンダード設立。エイエスアール株式会社、アームスタンダード株式会社、アフノールジャパン株式会社、QAICジャパン株式会社をグループ会社として持ち、ISO認証登録件数グループ合計5,500件以上の実績を持つ。長年の経験とノウハウを活かして、ISOをより活かすことができるお役立ち情報を発信。
記事の監修者
東京スタンダード編集部
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