【チェックリストあり】ISO内部監査とは?必要な文書や運用ポイントまで解説!
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公開日:2024年11月26日
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QMS内部監査員養成コース
QMSの内部監査員プロセスや監査の技術について説明します。
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ISO内部監査は組織が運用しているマネジメントシステムが、ISO規格の要求事項に適合しているか、社内の業務に沿ったものであるか、有効的な内容になっているかを評価する監査活動です。
本記事では、内部監査の概要から、実施方法や具体的な質問例や記録の取り方まで解説します。内部監査を通して、組織のマネジメントシステム向上や改善活動に活用しましょう。
ISO内部監査は、組織が定めたルールやプロセス(条件・基準・手順)が、国際標準化機構(ISO)が定めるマネジメントシステム規格(ISO9001やISO14001,ISO/IEC27001など)の要求事項に適合しているか、社内の業務に沿ったものであるか、有効的な内容になっているかを評価する監査活動です。ISO認証の取得・維持には不可欠なプロセスになります。
トップの意向や考えが会社のマネジメントシステムに反映されているか、会社の目標を達成できるものになっているかなど、 組織全体の目標や方針に対する取り組みを再確認し、マネジメントシステムの継続的な改善の機会にすることを目的としています。
当社、東京スタンダードでは、要求事項への適合有無だけを見るのではなく、目標達成に向けた仕組み・活動ができているかを重点的に確認できる実践形式の演習をプログラムに組んだ内部監査員養成セミナーをご提供しております。是非、ご活用ください。
内部監査はISO19011:2018 〈マネジメントシステム監査のための指針〉に基づいた以下のステップで進めましょう。
最初に、監査の目的や重視する点を明確にしたうえで、監査対象や監査スケジュール、監査方法を決定し、内部監査計画書を作成しましょう。
自社が取得する/取得している規格の要求事項を満たした監査計画を立てましょう。
次に、監査の目的や監査対象に適した監査員を選定します。監査員は公正性や独立性の観点から、可能な限り自分の業務の監査は避けましょう。
また、監査員の不足が見られる場合は、定期的に内部監査員候補の選定と研修を行うことが重要です。
当社、東京スタンダードでは、内部監査員養成セミナーや内部監査員育成用のeラーニング動画をご提供しております。内部監査を行う上で必要な基礎知識の習得から実践形式の演習まで行えるプログラムになっております。是非、ご確認ください。
監査計画や監査チームが決まったら、より具体的な準備に取り掛かります。
まず、監査者は被監査部門の業務や運用しているマネジメントシステムの把握が必要です。事前に以下の項目等を確認しましょう。
●使用している規定類や記録類の確認
●年度計画とその達成状況
●前回不適合があった箇所の是正処置の状況
また、監査を円滑に行うために、チェックリストの作成も必要です。チェックリストの雛形に入れる項目や作成例をご用意しましたので、是非ご活用ください。
✔チェックリストの雛形に入れる項目
【内部監査の概要】
・内部監査の実施日
・被監査部門の名称
・監査人の名前
・評価区分
【監査関連項目】
・確認項目(質問事項)
・関連規格項番
・評価
・監査証拠
〈チェックリスト作成例〉
No. | 規格項番 | 確認事項(質問事項) | 評価(適合or不適合) |
---|---|---|---|
1 | 5.3 | 組織内での役割(業務)を教えてください。 | |
2 | 6.2 | 文書化した品質目標を見せてください。 | |
3 | 7.1.6 | 組織内で得た知識はどのように共有していますか。アクセス方法も教えてください。 | |
4 | 7.2 | 組織内で行っている教育を教えてください。 | |
5 | 7.5 | 文書化した情報に関して、作成や更新のルールを教えてください。 | |
6 | 8.2 | 製品やサービス提供の過程で、不測の事態が起き特別処置が必要になった場合の対応を教えてください。 | |
7 | 8.7 | 不適後な製品の処置方法を教えてください。 |
東京スタンダードでは、上記のようなチェックリストなどISO認証の取得やマネジメントに必要な文書テンプレートや専任トレーナーによるマネジメントの解説などのサービスを提供しております。
「ISOのルール」と「組織のルール」とのギャップ診断、診断結果を基にした文書サンプルの提供、専任トレーナーによるマネジメントの解説、第三者監査を通して、組織の仕組みづくりをトータルでサポートするサービス。
チェックリストに基づいて、文書化された記録や報告書の確認、現場の作業の観察、関係者へのインタビューを行います。監査証拠に基づいて正確に評価するために、監査員は客観的な視点を維持することを心がけましょう。
また、被監査者への質問は、「はい/いいえ」で回答できるものより、説明を求めるような質問を投げかけることで、より具体的な回答を得ることができます。
(例) ×作業手順はありますか?
〇この作業の目的を教えてください
監査結果を評価する際は、監査基準(手順書・計画書・要求事項など)と監査証拠(記録類・測定結果・監査員の観察やインタビューなど)を比較し、評価します。
監査を規格への適合性を見るものから、ルールやプロセスが期待した効果を出しているか有効性を重視する内容に変えていくために、改善策まで指摘事項に含めることを意識しましょう。
また、監査後には監査報告書を作成し、被監査部門やトップマネジメントに共有します。
報告書は上記の監査結果の評価を基に、監査目的、監査範囲、監査員、監査基準、監査結論を含めて作成しましょう。
不適合や改善の機会の監査報告書を受けた被監査部門は、修正や、是正処置を行います。次回の監査のタイミングなどで修正後・是正処置後の実施状況を確認しましょう。
内部監査を実施するにあたって、一般的に以下のような書類を作成・管理しましょう。
●監査計画(監査対象、監査範囲、監査日程、監査員などの情報を含む)
●チェックリスト(監査項目や確認事項をリスト化したもの)
●監査報告書(監査の結果、適合・不適合の評価、改善提案などをまとめたもの)
●是正処置報告書(不適合が見つかった場合、その原因と是正措置を記録したもの)
東京スタンダードでは、上記のようなISO認証の取得やマネジメントに必要な文書テンプレートや専任トレーナーによるマネジメントの解説などのサービスを提供しております。
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監査を効果的に運用するには、監査プログラムの見直し、内部監査員の力量向上、被監査部門の是正処置や改善への対応力の向上に着目しましょう。
「JIS Q 19011 マネジメントシステム監査のための指針」の「5 監査プログラムのマネジメント」には、監査プログラムの構造にPDCAサイクルを組み込むことを勧めています。
監査をマネジメントする責任者の方は、年1回以上実施される内部監査から発見される課題や改善点を把握し、必要に応じて監査プログラムの構造を見直すことや、監査プログラムの構造を見直す手順を決めることで、より現在の状況や課題に合った監査を実施することができます。
内部監査を効果的に運用するには、監査員の力量向上が不可欠です。
力量を向上するための施策としては、一定の間隔で監査員研修を受けることや、監査のパフォーマンスを評価し、評価に応じた力量向上の対策を設定することが挙げられます。
一方で、一般的な組織の「内部監査規定」には、内部監査員の認定基準として「内部監査研修を受講した者」とのみ記載している場合が多くあります。
上記の規定も問題はありませんが、監査員の力量を管理し、アップデートしていくためには、認定基準だけではなく、監査パフォーマンスの評価基準や評価に応じた力量の補填の為の対策も設定しておくことが大切です。
✔監査パフォーマンスの評価基準の例
【定性的な評価基準】
・教育・訓練や職場での行動が適切か
・適合性/有効性評価が適切か
・指摘や報告が適切か
【定量的な評価基準】
・業務経験、研修の実績(年/数)
・内部監査の経験(数)
・改善の機会における具体的な提案数(数)
被監査部門は不適合や改善の機会などの指摘を受けた場合、必要に応じて発見した不適合を除去する処置(修正処置)と不適合の原因を除去する処置(是正処置)を適切に実施することが大切です。
一方で、是正処置が行われず、修正処置のみ行われているケースが多く見られます。
下記の図と自社の対応を照らし合わせ、適切な処置ができているか確認してみましょう。
内部監査員になるために特別な資格はありません。 監査対象の規格の理解と、業務理解、コミュニケーション能力が備わっていると良いでしょう。
ISO19011:2018 〈マネジメントシステム監査のための指針〉の「7.監査員の力量及び評価」には一定数以上の力量が備わった者が監査員になることが望ましいと記載があります。
また、ISO9001:2015の「7.2 力量」には、以下の3点が要求事項に記載してあります。
①従業員に必要な力量を明確にすること
②①の力量を身に着ける処置を取り、評価すること
③②を実施した証拠として文書化した情報を保持すること
そのため、 社内で決定した力量を身に着けた監査員を任命し、内部監査員になるための教育を行ったことがわかる情報を管理することで、ISO19011:2018及びISO9001:2015に適合した対応を取ることができます。
当社、東京スタンダードでは、内部監査員養成セミナーや内部監査員育成用のeラーニング動画をご提供しております。受講後には修了テストをプログラムに含んでおり、合格者には修了証を発行しておりますので、監査員の力量管理にお役立ていただけます。
本記事では、内部監査の進め方から、効果的に運用するポイント、内部監査員に必要な力量を解説しました。
内部監査は、組織の業務やサービスの改善に大きく寄与する活動です。組織が成長し続けるためにも、ぜひ内部監査の取り組みを見直し、適切な運用を心がけましょう。
是非、ISO規格に関する講座の視聴や内部監査員養成セミナーを受講して、有効な改善事項の発見できるスキルを習得しましょう。
2023年東京スタンダード設立。エイエスアール株式会社、アームスタンダード株式会社、アフノールジャパン株式会社、QAICジャパン株式会社をグループ会社として持ち、グループ年間審査件数5,300件以上の実績を持つ。長年の経験とノウハウを活かして、ISOをより活かすことができるお役立ち情報を発信。
記事の監修者
東京スタンダード編集部
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