ISOコンサルだけが選択肢じゃない!ISOの取得準備の方法3選をご紹介
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公開日:2024年11月12日
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ISO認証を取得・維持する上で、費用は気になるポイントです。しかし、料金体系が複雑であり、見積りを取ってみないとよくわからないというハードルの高さから、費用の検討をしっかり行うことは簡単ではありません。
そこで本記事では、ISO認証の取得・維持にかかる費用や、費用を抑える方法を詳しく解説します。
ぜひこの記事を参考にして、ISO認証にかかる費用に対する理解を深めてみませんか。
2. 審査にかかる費用と費用に影響がある項目
2-1. ISO規格の種類別の費用相場
2-2. 業種や適用範囲における違い
2-3. 審査機関を選ぶ重要性
2-4. 審査機関選びで費用を抑える方法
2-5. 豆知識!なぜ審査料金には幅があるのか
3. マネジメントシステムの構築に必要な作業とかかる費用とは?
3-3. マネジメントシステムの構築にかかる費用を抑える方法
4-1. ISO認証取得後の審査にかかる費用
4-2. ISO認証取得後の自社で必要となる費用
4-3. ISO認証維持にかかる費用を抑える方法
はじめに、ISO認証を取得するまでの流れを簡単に解説します。
構築の仕方によって費用は大きく異なるため、取得までの流れを事前にチェックしておきましょう。
認証取得までの流れ
1.社内告知
(認証取得の目的と範囲を決定・全社員への認証取得の告知)
2.教育/文書化
(ISOの規格についての学習・ISOの基準に沿ったマネジメントシステムを構築)
3.マネジメントシステムの運用
(構築したマネジメントシステムで業務を遂行・内部監査などの実施)
4. 初回審査ステージ1+是正処置
(マネジメントシステムの構築状況や作成した文書などの審査・修正及び改善)
5. 初回審査ステージ2+是正処置
(マネジメントシステムの運用状況や要求事項への適合性などの審査・修正及び改善)
6. 認証取得
(審査通過後、認証取得・認証登録)
ISO認証を取得するまでの流れは、主に「マネジメントシステムの構築」と「審査」の2つの要素から成り立っています。1~3の項目はマネジメントシステムの構築に、4~6の項目は審査に関係します。したがって、ISO認証を取得するまでにかかる費用は主に以下の2つとなります。
– 審査の準備にかかる費用:マネジメントシステムの構築*¹にかかる費用で、自社構築での人件費やコンサルタントの利用にかかる費用などを指します。
– 審査にかかる費用:認証機関への申請や審査にかかる費用で、業種や適用範囲、認証機関によって異なります。
*¹マネジメントシステムの構築とは、会社の目標や業務の仕組みをISOのルールに従って作成・見直しを行うことであり、決定したルールは文書にして管理する必要があります。
また、効率的な文書作成や書類管理を行うために、設備投資の追加費用を検討する企業も存在します。この費用が必要になるかどうかは企業によって異なり、すでに社内システムとして文書管理ツールやワークフローシステムを導入している企業は、不要の場合もあります。
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ISO認証の取得までに必要な主な費用
審査にかかる費用は、主に4つの項目によって決まります。
取得したい規格の種類、適用範囲、業種、審査機関です。
次の章から、項目別に費用や審査料金の差について解説していきます。
規格 | 費用相場 (従業員数100名以下の中小企業の場合) |
---|---|
ISO9001 | 25万円~165万円程度 |
ISO14001 | 25万円~165万円程度 |
ISO27001 | 30万円~185万円程度 |
ISO認証の審査にかかる費用は、取得を目指す規格の種類によって異なります。これは、規格によって審査料金が異なるからです。
例えば、品質マネジメントシステム規格であるISO 9001の取得にかかる審査料金は従業員数100名以下の中小企業の場合25万円~165万円程度となります。
一方、環境マネジメントシステム規格であるISO 14001も、従業員数100名以下の中小企業の場合25万円~165万円程度となりますが、業種によってはISO9001 の審査より料金が高くなるでしょう。
さらに、情報セキュリティのマネジメントシステム規格であるISO27001は、ISO 9001よりも審査の料金が高くなることが一般的で、従業員数100名以下の中小企業の場合30万円~185万円程度となります。
ISO認証の審査料金は、業種やISO認証を取得する適用範囲によっても異なります。例えば、製品や製造工程で不具合が起きたときに、身体的なリスクを伴う可能性がある業種(例:製造業や、医療業、建築業など)の場合は、より注意深く業務の仕組みや現場を見る必要があるため、審査にかかる時間が増え、審査料金が高くなることが一般的です。
また、適用範囲は組織が構築したマネジメントシステムをどの部署や工場に適用させるかを指します。適用範囲やそれに含まれる従業員数が大きくなるほど審査にかかる時間が増えるため、審査料金が増加する傾向があります。
ISO認証審査において、適切な審査機関を選ぶことは重要です。審査料金は、同条件であっても審査機関によって異なります。具体的な費用を知るためには、見積りを取ることが望ましいでしょう。
特定業種や企業規模に特化している審査機関もあります。業種や企業規模による特有の課題や対策を理解している審査機関を選ぶことで、適切な料金で自社に合った審査を受けられるでしょう。
東京スタンダードでは、月額10,900(税抜)~ISO認証の審査を受けていただけます。また、マネジメントシステムの構築をサポートするツールキットのご提供や、ISOの要求事項である社員教育を行えるコースのご提案など、中小企業様向けの認証サービスを展開しています。グループ年間審査件数5,300件以上の実績を活かして、中小企業の課題解決に貢献します。
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審査にかかる費用に影響がある項目
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審査機関選びで費用を抑えるため方法はいくつかあります。
一つ目は、複数の審査機関から見積もりを取得し、審査料金を比較する方法です。
審査料金や審査の特色、サポート体制のバランスを考慮しながら比較することができ、最適な審査機関を選ぶことができるでしょう。
二つ目は、審査機関が提供する割引制度やサービスを活用することです。例えば、同時に複数のISO規格取得をする場合や、審査機関が運営しているセミナーや研修を受講する場合などは、審査機関によっては割引が適用されることがあります。見積りを取る際には、認証機関の担当者に聞いてみるとわかりやすいでしょう。
ここまで記事を見てきた方の中には、審査にかかる費用の幅に対して疑問にお持ちの方もいるのではないでしょうか。審査料金の幅が大きくなる理由は、「審査工数」にあります。
審査工数とは、審査に必要となる時間を指し、審査工数の増加に比例するように審査料金は高くなります。この審査工数は、国際的な基準によって定められており、人数や規格、業種などによって変動します。したがって、適用範囲が広い大企業の審査や、複雑な規格を取得する際の審査などは審査工数が増え、料金が高くなる傾向があります。
一方で、必要な審査工数は国際的に決められているのに、認証機関によって審査料金が異なるのはなぜでしょうか。審査料金に差が出る理由は、審査工数あたりの単価が認証機関によって異なるためです。費用は、ブランド力や、取り組みやすい価格設定など認証機関の特色を知るチャンスでもあります。
次の章からは、マネジメントシステムの構築にかかる費用について解説します。
ISO認証の審査を受けるにあたり、企業は品質や環境保護など企業が取得を目指す規格にしたがってマネジメントシステムを構築し、継続的に運用・管理することが求められます。したがって、ISOに対する知識習得やマネジメントシステムを運用・管理するための文書作成などの作業が必要となります。
マネジメントシステムの構築を行う方法は主に2つあり、自社で構築する自社構築と、コンサルタントを利用して第三者が構築する方法があります。一方で、ツールを利用した自社構築といった方法などもあり、多様化がみられるようになりました。
マネジメントシステムの構築にかかる費用は、構築する方法で異なります。
次の章から、マネジメントシステムの構築方法別にかかる費用を紹介していきます。
自社構築にかかる費用は人件費のみであり、コンサルタントを利用しないため、費用を抑えることができます。コンサルタント利用時と比較して、自社構築にかかる人件費はやや高くなる傾向がありますが、ツールキットの使用等で軽減できる場合もあります。
マネジメントシステムを自社構築するメリットは、自社のマネジメントシステムの運用や維持に関して深い理解が得られることです。これにより、業務改善や品質管理の効果が高まります。また、自社の状況を理解した上でマネジメントシステムを作るため、自社に合った、運用や改善がしやすいマネジメントシステムを構築できることが多いでしょう。
一方で、デメリットは要求事項を理解しながらの構築を進めるため時間がかかってしまう点です。また、審査に受かるレベルのマネジメントシステムの構築ができているのかという判断が主観的になるため、リスクがあると考えられます。
コンサルタント利用時の費用は、コンサルタント費用と人件費です。審査費用とは別に用意する必要があり、ISO認証の取得における大きな出費の一つでしょう。費用相場は、従業員数100名以下の中小企業の場合50万円~90万円程度が一般的です。ただし、これはあくまで目安であり、詳細な見積りは個別に依頼することが必要です。
コンサルタント利用時のメリットは、取得までの時間を短縮することができる点です。文書作成やシステムの導入など、コンサルタントが代替するので、早ければ半年程度で構築から導入までの流れを行うことができます。早急なISO認証の取得が求められた場合におすすめです。
一方で、デメリットは、自社に関わりのない第三者がマネジメントシステムを構築する点です。作業が不必要に複雑化したり、自社に合わなかったりと、本業に支障が出るマネジメントシステムができる可能性があります。また、社員がISO認証で求められていることを理解せず運用してしまうことで、マネジメントシステムの運用が形骸化してしまうリスクもあります。
マネジメントシステムの構築にかかる費用を抑える方法として、以下が挙げられます。
一つ目は、複数のコンサルタントの見積りを取って比較する方法です。求めるサービス内容と価格のバランスを取ることで、コンサルタントの費用が高くなりすぎることを防ぐことができるでしょう。
二つ目は、ツールキットを用いて自社構築を行い、コンサルタント費用と人件費を削減する方法です。自分たちで作業を行う必要がありますが、費用や負担のバランスを取れる選択肢となるでしょう。
東京スタンダードでは、マネジメントシステムの自社構築をサポートするツールキットを提供しています。コンサルタント利用時よりも低価格であり、お客さまが深くマネジメントシステムの構築に関わることができます。ツールキットの文書テンプレートや解説のサポートの利用で、費用や文書作成や手間を軽減してみませんか。ぜひご検討ください。
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ISO認証を取得した後も、維持・更新のための費用が発生します。認証を維持するために審査機関に支払う費用と、社内での監査や教育等の自社で必要となる費用です。
一つ目の審査機関に支払う費用は、主に認証を維持する上で必要となる維持審査や更新審査にかかる費用です。1年に1回の維持審査*² と3年に1回の更新審査*²の受審が不可欠ですが、この費用は規模や業種、審査機関によって料金体系やその他審査にかかる雑費が異なります。
100名以下の中小企業の場合、維持審査の相場は10万円~60万円程度であり、更新審査の相場は15万円~90万円程度です。
維持審査、更新審査において追加で必要となる費用はないか、審査員の宿泊費や交通費は追加料金となるのかを事前に確認しておきましょう。
*²維持審査は、サーべイランス審査とも言います。
*³更新審査は、再認証審査とも言います。
二つ目は、ISOの要求事項である内部監査や社内教育を行う費用です。これらの費用は、自社で調整することができます。
例えば、ISOでは内部監査員を教育することが求められていますが、内部監査員の教育を外部と自社のどちらで行うかの判断は企業に任されています。外部でセミナーや研修を受けることも可能であり、自社内で行うことも可能です。
東京スタンダードは、内部監査員養成セミナーが1名25,000円(税抜)~受けられます。また、アカデミーコースは月額9,700円(税抜)~上記の内部監査員養成セミナーを含むセミナーや、eラーニングが受け放題のため、費用を抑えることができます。ぜひ、ISO認証にかかる費用の見直しを行ってみませんか?
東京スタンダードの内部監査養成セミナーは1日コース・2日コース・講師派遣型など受講方法が豊富です。ピッタリの受講方法がきっと見つかるでしょう。
ISO認証維持にかかる費用を抑える方法は、いくつかあります。
以下の点を検討してみましょう。
一つ目は、複数の認証機関から見積もりを取得し、更新費や規格の改訂にかかる費用等を見直す方法です。定期的に、認証機関の審査費用を比較するとよいでしょう。
二つ目は、コンサルタントを利用する期限を定める方法です。マネジメントシステムの運用に慣れると、自分たちのみでマネジメントシステムを運用・管理できるようになります。コンサルタントの利用はいつまで必要なのかを明らかにすることで、ISOに対する社内意識も向上するでしょう。
三つ目は、内部監査のセミナーや研修などを受講することにより、効率的な内部監査を行う方法です。内部監査に必要な項目を洗い出せるため、過剰な作業や人件費を減らすことができるでしょう。
東京スタンダードは、維持審査費用や更新審査費用、審査毎に必要な審査員の交通費、登録費のすべて月額の料金に含まれており、これらの追加費用が発生しません。ISO認証にかかる費用の見直しと共に、審査機関の見直しも行ってみませんか?
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※今回紹介した費用は全て当社調べによるものです。
2023年東京スタンダード設立。エイエスアール株式会社、アームスタンダード株式会社、アフノールジャパン株式会社、QAICジャパン株式会社をグループ会社として持ち、グループ年間審査件数5,300件以上の実績を持つ。長年の経験とノウハウを活かして、ISOをより活かすことができるお役立ち情報を発信。
記事の監修者
東京スタンダード編集部
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