公開日:2026年6月9日
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この記事の要約
「ISO 9001って、うちの業種・規模でも取れるの?」 「取引先から取得を求められているけど、実際に取得している企業はどのくらいあるの?」 「大手企業はどんな理由で取得しているの?うちにも必要?」
こんな疑問を持ちながら、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか?
ISO 9001は品質マネジメントシステムの国際規格で、取引先からの信頼獲得・新規市場への参入を目的に世界中の企業が取得しています。日本でも2024年時点で41,525件の取得実績があり、業種・規模を問わず幅広い組織に普及しています。
本記事では、ISO Survey 2024の最新データをもとに取得企業数・国際比較・業種別傾向を解説するとともに、自社にとって取得が必要かどうかを判断するための材料と取得の進め方まで一気に解説します。
日本のISO 9001取得企業数は2024年時点で41,525件と過去最多を記録。2021年以降、増加傾向が続いています。
IAF(国際認定フォーラム)が毎年発表しているISO Survey(※1)によると、日本国内のISO 9001取得企業数は以下のように推移しています。
| 年 | 取得企業数(件) | 前年比 |
|---|---|---|
| 2019年 | 33,330 | — |
| 2020年 | 32,287 | -1,043件(-3.1%) |
| 2021年 | 40,834 | +8,547件(+26.5%) |
| 2022年 | 38,916 | -1,918件(-4.7%) |
| 2023年 | 39,584 | +668件(+1.7%) |
| 2024年 | 41,525 | +1,941件(+4.9%) |
※出典:IAF CertSearch「ISO Survey 2019〜2024」(https://www.iafcertsearch.org/services/iso-survey)
※ISO Surveyは2018年・2024年にデータ収集方法が変更されており、年度間の単純比較には注意が必要です。
2007年以降は減少傾向が続いていましたが、2021年以降は増加傾向にあります。ただし2021年の急増にはデータ収集方法の変更が影響している可能性もあります。2024年は41,525件と近年で最も多い水準となっています。
ISO 9001は2024年時点で世界147万件超を誇る、最も普及したマネジメントシステム規格です。日本は世界7位に位置しています。
世界全体では、ISO 9001の取得件数は1,474,118件(2024年時点)に上ります。国別では中国が圧倒的な首位で、日本は世界7位・シェア2.8%です。
| 順位 | 国 | 取得件数 | 世界シェア |
|---|---|---|---|
| 1位 | 中国 | 651,851件 | 44.2% |
| 2位 | イタリア | 101,426件 | 6.9% |
| 3位 | インド | 95,007件 | 6.4% |
| 4位 | 韓国 | 51,647件 | 3.5% |
| 5位 | ドイツ | 45,983件 | 3.1% |
| 6位 | スペイン | 41,616件 | 2.8% |
| 7位 | 日本 | 41,525件 | 2.8% |
| 8位 | イギリス | 32,988件 | 2.2% |
| 9位 | アメリカ | 28,783件 | 2.0% |
| 10位 | ブラジル | 18,536件 | 1.3% |
※出典:ISO Survey 2024 results(IAF CertSearch)
アジア主要国との比較
アジアの主要国と比較すると、日本は件数では上位に位置するものの、前年比の伸び率は他国に比べて低い水準にあります。
| 国 | 2023年 | 2024年 | 増加数 | 増加率 |
|---|---|---|---|---|
| 中国 | 130,402件 | 651,851件 | +521,449件 | +400% |
| インド | 57,658件 | 95,007件 | +37,349件 | +64.8% |
| 韓国 | 38,041件 | 51,647件 | +13,606件 | +35.8% |
| 日本 | 39,584件 | 41,525件 | +1,941件 | +4.9% |
| マレーシア | 12,931件 | 15,973件 | +3,042件 | +23.5% |
| インドネシア | 9,155件 | 11,750件 | +2,595件 | +28.3% |
※出典:ISO Survey 2024 results – comparison with 2023(IAF CertSearch)
日本の増加率+4.9%はアジア主要国の中では低い水準ですが、取得件数の絶対数は依然としてアジアトップクラスです。中国・インド・韓国での急増は、グローバルサプライチェーンへの参入やESG対応を目的とした取得が急速に進んでいることを示しています。
ISO 9001はグローバルで通用する品質保証の証明であり、海外企業との取引においても有効な信頼の裏付けになります。
「自社の業界・地域でどんな企業がISO 9001を取得しているか調べたい」という場合、以下の方法で検索できます。
各認証機関のウェブサイトでは、認証した登録組織を検索・確認できます。特定の認証機関の審査を受けた企業を調べたい場合に有効です。
当社では、登録組織情報を公式サイトで公開しています。取引先・競合他社が特定の認証機関で取得しているか確認したい場合にご活用ください。
IAF CertSearchは、IAF(国際認定フォーラム)が運営するグローバルな認証データベースです。
国内外の幅広い認証機関のデータをカバーしており、組織名・認証番号・キーワード検索から、個別企業の認証状況を検索・確認できます。
2025年以降はISO Surveyの公式データもこちらに移管されており、最も網羅性が高いデータベースです。利用にはアカウント登録(無料)が必要です。
JAB(日本適合性認定協会)は、国内の認定機関の一つで、JABに認定された認証機関が発行したISO 9001取得企業を検索できます。組織名・産業分類・都道府県などの条件で絞り込みが可能です。
1. JAB公式サイト(https://www.jab.or.jp)にアクセス
2. 「JAB認定のマネジメントシステム認証組織検索」を選択
3. 規格(ISO 9001)・都道府県・産業分類などを入力して検索
取引先や競合他社のISO 9001取得状況を確認したい場合は、以下の方法も有効です。
・相手企業の公式サイトの「品質方針」「会社概要」ページを確認する
・名刺・パンフレット・工場の入口などにISO取得ロゴが掲載されていることがある
・JABの適合組織検索で組織名を直接入力して検索する
ISO 9001の取得企業数は2021年以降増加傾向にあります。自社に当てはまる要因があれば、取得を検討するサインかもしれません。
| 背景 | 内容 | 主な対象 |
|---|---|---|
| 仕組みづくりへの意識の高まり | コロナ禍を機に「有事でも品質を維持できる仕組みがあるか」という問いが経営課題として定着 | 全業種・全規模 |
| サプライチェーン管理の厳格化 | 大手メーカーを中心に、取引先のISO 9001取得を選定条件に加える動きが拡大。取得しないと取引から外れるリスクも | 製造業(中小サプライヤー) |
| 海外取引・グローバル展開 | ISO 9001は世界147か国以上で通用する規格。海外企業との取引で取得を求められるケースが増加 | 輸出企業・海外拠点を持つ企業 |
| 人材流動化による標準化ニーズ | 採用難・離職率上昇の中で「人に頼らない仕組みづくり」への関心が高まり、業務標準化・属人化解消を目的とした取得が増加 | 成長期の中小企業 |
※ISO Surveyは2018年・2024年にデータ収集方法が変更されており、増加傾向の一因にはこの変更が影響している可能性があります。
📌 取引先から取得を求められている・費用や期間の目安を知りたい方へ
認証機関に支払う費用やコンサルタントにかかる費用、費用を抑える方法を詳細に紹介します。取引先から取得を求められている・費用や期間の目安を知りたい方へおすすめの内容です。
以下の項目に3つ以上当てはまる場合、ISO 9001の取得を検討することをお勧めします。
・取引先からの要求がなく、今後も発生する見込みが薄い
・取得の目的が「とりあえず取っておく」のみ
ISO 9001は取得・維持にコストと工数がかかります。目的を明確にしてから取得を判断することが、形骸化を防ぐ第一歩です。
準備方法は大きく3つあります。自社の体制・予算・スケジュールに合わせて選びましょう。
| 項目 | コンサル依頼 | 独学(自社のみ) | ITツール活用 |
|---|---|---|---|
| 費用感 | 高コスト | 低コスト | 中程度 |
| 期間の目安 | 最短6ヶ月〜 | 1年〜 | 最短7ヶ月〜 |
| 向いている企業 | 社内リソースが少なく、外部専門家に任せたい企業 | ISO担当者が規格知識を持っている・学習コストをかけられる企業 | コンサル費用を抑えたい・自社主導で進めたい企業 |
| 注意点 | コンサル依存になりやすく取得後の運用が属人化しやすい | 規格解釈の誤りに気づきにくい | ツール選定が重要 |
どの方法が自社に合っているかは、「社内にどれだけISO担当のリソースを確保できるか」「取得後の運用まで見据えた仕組みを作れるか」という観点で判断することをお勧めします。
ISO取得に向けた審査の準備方法を、タイプ別に3つご紹介。自社に合ったISO取得の準備方法が見つかります。
A. 取得できます。
従業員数十名規模の中小企業でも取得実績は多く、規模による取得制限はありません。ただし、社内体制に合わせた文書設計と運用計画が重要です。
A.ISO認証の取得には、大きく「構築期間」と「審査期間」の2つのフェーズがあります。
① 構築期間: マネジメントシステムを構築し、一定期間運用実績を積む期間です。
② 審査期間: 認証機関による審査から登録証の発行まで、通常6ヶ月程度かかります。
この2つを合わせた合計期間(取得準備から、審査、登録証の発行まで)は、構築の進め方によって異なります。
・コンサルタントを活用する場合:最短6ヶ月程度
・文書管理ツール(T-webなど)を活用する場合:7ヶ月~1年程度
・自社のみで構築する場合:12ヶ月以上
いずれの方法でも、マネジメントシステムの構築・運用実績を一定期間積んだうえで認証審査を受ける必要があります。
A.すべての取引で必須というわけではありません。
すべての取引で必須というわけではありませんが、大手メーカーや官公庁の入札・受注条件に含まれるケースがあります。取引先から具体的な要求が来る前に準備を始めることをお勧めします。
ISO 9001の取得企業数は2024年時点で41,525件(世界7位)と増加傾向にあり、製造業・建設業・IT・サービス業など業種・規模を問わず幅広い組織が取得しています。
「取引先から取得を求められている」「社内の品質管理を整えたい」「競合他社との差別化を図りたい」とお考えの方は、まずは費用・期間の目安から確認してみてください。
ISO 9001の取得は、準備の仕方次第で負担の大きさが大きく変わります。「何から始めればいいかわからない」という段階でも、まずはお気軽にご相談ください。
東京スタンダード株式会社は、エイエスアール株式会社、アームスタンダード株式会社、アフノールジャパン株式会社、QAICジャパン株式会社とともにNSホールディングスグループを構成し、ISO認証登録件数グループ合計5,500件以上の実績を持つ。長年の経験とノウハウを活かして、ISOをより活かすことができるお役立ち情報を発信。
記事の監修者
東京スタンダード編集部
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